後悔先に立たず
   
   
2008/06/06
   
   
こんばんは。

後悔先に立たず、とはよく言ったものです。

後になって悔いるわけですから、先に立たないのはあたりま
えなのですが、そうはわかっていても、「先に立ってくれた
らなあ」と思うことがあります。

そう思うこと自体、後悔なのかもしれませんが、後悔という
のは、少なからず現状への不満から発するもの。

あのとき○○しておけばよかった。
あのとき○○しなければよかった。

いずれのパターンの後悔も、言葉を補えば次のようになるは
ず。

あのとき○○しておけば、今のようにはならなかった。
あのとき○○しなければ、今のようにはならなかった。

今の状態に何らかの否定の気持ちがあるから、その原因とし
て、過去の行動に対しても否定が入る。
それが、後悔ということなのでしょう。

「何かをした後悔よりも、何かをしなかった後悔の方が大き
いもの。だから、後悔しないよう、思い切って行動しよう
(それをしよう)」
ということがよく言われます。

確かに、積極的に行動するための後押しとしては、有効な視
点だと思います。

「何かをしなければ、何も変わらない。何かをすることによ
って、人生を動かすことができる」
「やって失敗したことよりも、やらなかったということの方
が、後悔が大きい」
という考え方ですね。

一歩が踏み出せない、怖くなって逃げてしまう、自分を守り
に入ってしまう、という状態を、先の視点から、後悔しない
ように行動へと駆り立て、変えようとする作用があります。

こんな見方もできます。
「今の後悔は、先まで後悔のままとは限らない」。

今の状態に対して否定的だと、原因たる過去の行動に対して
否定的になってしまう。
それが、後悔でした。

ということは、今の状態に否定的でなくなれば、過去に対し
ても否定的でなくなるはず。
つまり、後悔でなくなるということ。

それには、今の状態に対する見方を変える、というのが1つ
のやり方としてあります。
これは、物事を肯定的に見る練習の積み重ねで、だんだんで
きるようになるでしょう。

もう1つ、時間が経つと、今の状態を含めた過去に対しての
見方がわかる、というのがあります。
今は否定的に感じてしまうことも、(この先、新たな経験や
経緯をプラスして)長い目で見れば、肯定的に変わってしま
うことがありますよ、ということです。

たとえば、僕のケースでもこんなことがありました。

十数年前、大企業から小さな出版社に転職しました。
思い切った決断であり、周囲からは理解不能の選択でした。

転職して数年後、仕事の面で非常に辛い状況になった時期が
ありました。
そのときは、思いました。

「この会社に転職しなければよかった」

やっぱり無謀だったんだ、自分の選択は間違っていたので
は、という後悔とともに、そのときの状況を否定的にとらえ
ていたものです。

でも、まさに、後悔先に立たず。
過去に戻って転職を取りやめにすることはできません。
進むしかありませんでした。

それから10年あまり。

その後、いろいろなことがありました。
その会社を辞め、ぷれし〜どもできました。
さまざまな経緯と経験を積み重ねて今があるのですが、今の
自分から見ると、あの転職に対する後悔はありません。

あのときは、転職に対して、後悔が生じていた。
時間が経った今は、転職に対して、後悔はない。

後悔どころか、転職して本当によかったという肯定の気持ち
でいっぱいです。

そのときは否定的でも、その後に肯定的に変わることがあ
る。
そのときはわからなくても、長い目で見ると、見えてくるも
のがある。

長い目で見ると、人生に無駄はない、ということが見えてく
るわけです。

だから、後悔は先まで続かない。
きっと、後悔先に立たず、というふうに変えられるはずで
す。


   
   
   
   
Copyright : Ryo Takashima