同じ違い
   
   
2009/02/17
   
   
こんにちは。

昨日、会社で「県民性」の話で盛り上がりました。
都道府県それぞれの特色と言ってもいいでしょうか。

県民性の違いを題材にしたテレビ番組が人気を呼んでいた
り、そういう本もたくさん出てベストセラーにもなったりし
ていますよね。

所変われば、品変わる。
所変われば、人も変わる。

同じ日本でも、地域や都道府県によって、当然環境や条件が
変わるので、風習や慣習、人々の考え方や生活行動にも、当
然違いや特徴が出てくるわけです。

これまで、日本というと、「単一民族」とか「横並び意識」
とか「均質性」とか、どちらかというと、「みんな同じ」と
いう面からとらえられることが多かったように思います。

でも、ここに来て、「違い」の面がクローズアップされてき
ている。

そいうえば、「一億総中流」と言われた時代から、「下流社
会」なんていう言葉も広まった時代に変化もしてきています
ね(僕としては、何をもって上流とか下流とか言うのか、よ
くわかりませんが)。

一方、アメリカでは、オバマ新大統領が、「白人のアメリカ
も、黒人のアメリカも、ラテン人のアメリカも、アジア人の
アメリカもない。あるのは、アメリカ合衆国だ。みんな1つ
になって団結していこう」という主旨のメッセージを発し
て、一致団結の方向へと進もうとしています。

片や、人種のるつぼと言われ、人種差別も含めて、「違い」
を強くぶつけ合ってきた歴史を持ちながら、1つにまとまろ
うとしている、大陸国アメリカ。

片や、同じ民族で、「異質」や「逸脱」をあまりよしとしな
い「常識」を持ちながら、それぞれの「違い」がクローズア
ップされてきている、島国日本。

一見、逆の方向に行こうとしているように見えます。

が、実は、ベースには共通するものがあるのかもしれませ
ん。

それは、「多様性を認めて、融合する」という方向性。

お互いに手を携えて、いい形でやっていくには、ただ最初か
ら「みんな同じだよね」という視点だけでは、難しい。
お互いの違いや特徴を、まずは認めることが大事。

でも、違いのところで衝突して、自分を主張するばかりで
も、先へは進めない。

「いろいろあっていいよね」「それぞれの特徴があるよね」
という多様性をお互いに認めて、その上で、共通点でつなが
り、足りない面を補い合って、いい面を相乗効果へと高めて
いく。

今の日米の姿は、そんなふうにも見てとれるんじゃないかと
思います。

そういう意味では、同じ方向性をもった「違い」の表れなの
かもしれませんね。

   
   
   
   
Copyright : Ryo Takashima