フロー体験
   
   
2008/03/19
   
   
こんにちは。

今日は、僕の“フロー体験”のお話をしましょう。

“フロー体験”というのは、極めて高い集中状態になったと
きに現れる(体験する)、流れのよい状態のことです。

スポーツなどでそういう状態になることがあり、アスリート
たちが語っているのを聞いたり読んだりしたことのある人も
いるんじゃないでしょうか。

「フローに乗る」とか「ゾーンに入る」という言い方もされ
ますね。

有名なところでは、野球の川上哲治さんの、
「ボールが止まって見えた」
という言葉があります。

巨人軍を率いてV9を達成した大監督ですが、選手として
も、「赤バットの川上」と言われた名打者でした。

その川上選手が、調子がとてもよいときは、プロのピッチャ
ーの投げる速球も、まるで「止まって見えた」そうです。
止まっているボールだから、打ち損じることはなく、そうい
うときは確実にヒットやホームランを打てた、というわけ。

実際はもちろん、ボールのほうは止まるわけはなく、川上選
手の集中状態がそれほど高かったことを示しているという逸
話です。

同じことは、王選手をはじめ、大打者、名バッターと言われ
る人たちも、言っているようです。

彼らほどのトップアスリートではありませんが、僕にも、さ
さやかなフロー体験があります。

高校生のとき、僕は陸上部で、走り高跳びをやっていまし
た。

3年生のときの北信越大会。
バーの高さは、1m95。
2回目の試技でした。

僕の番が回ってきて、ピットでスタンバイに入ります。
呼吸を整え、バーのほうを見たときでした。

周囲の音が消えたのです。
視界もバーとマットの周辺にグーッと集中していく感じに。

そして、空気がどよ〜んと生温かくなって、空気というより
もぬるま湯に近い感覚になったのでした。

助走をスタートし、バーがだんだん近づいてきます。
さっきの状態は続いています。

ジャンプ。

そこから、スローモーションになりました。
いつもだったら、ポンッと跳んでパッとバーをクリアする、
というあっという間の出来事なのですが、
そのときは、スローモーションなのです。

あ、いまバーは、背中のところだ。

いま、腰のところをクリアしたぞ。

あー、かかとを上げないとひっかかっちゃうから、上げよ
う。

まるで、コマ送りのように、1つ1つの瞬間をじっくりと見
ることができるのです。

そして、意識の中で、こうしよう、ああしようと自分自身に
話しながら、1つ1つの動作を起こしていく。そんな感じな
のです。

バサッ。

マットに着地すると、音が戻ってきて、スローモーション上
映も終了しました。

バーを見ると、元の位置のまま。
クリア(成功)です。

なんだったんだ!?いまのは!?

僕は、なんとも不思議な、でも、心地よい感覚に包まれてい
ました。

結局、次の2mは跳べず、僕はインターハイに出場すること
ができずに終わりました。

それは残念でしたが、あのフロー体験は、いまも体の中に残
っています。
思い出すだけでも、ちょっとあの感覚に近づける感じがする
ので、僕にとっては大きな宝物になっています。

一緒にするのもおこがましいですが、川上選手が“ボールが
止まって見えた”ときも、似たような感覚があったんじゃな
いかなと想像します。

フローに乗ったときの見え方や聞こえ方や感じ方は、人ぞれ
ぞれ、ケースバイケースなのだとは思いますが、
たぶん共通するのは、そのときになんとも言えない心地よさ
を感じるという点。

「至福感」と言ってもいいかもしれません。

すべてがうまく流れていて、うまく運んでいて、何かとても
落ち着いた安心感、満たされた感覚といったものがあるんで
す。

あの感覚、スポーツのときももちろんですが、毎日の中で味
わうことができると、とてもいいなと思います。

そして、それはムリではない。
十分可能です。

というか、実際、よくあることかもしれません。

そういうときを、僕は、「光に乗る」と言っています。

どういうことか?
どういうときか?

それは・・・
ちょっと長くなってしまったので、続きはまた明日としまし
ょうか^^。

   
   
   
   
Copyright : Ryo Takashima