空海
   
   
2008/03/21
   
   
おはようございます。

今日は、空海の命日だそうです。

空海といえば、「弘法大師」の尊称(愛称?)でも親しまれ
ている、有名なお坊さん。

真言密教を中国から日本に伝え、真言宗を開きましたが、そ
の過程がすごい。

804年、遣唐使として中国に渡り(実際は、途中で船が難
破して、福州に漂着したらしい)、1年もしないうちに、真
言密教の伝承者になってしまったのです。

長安の都、青龍寺(せいりゅうじ)の恵果阿闍利(けいか・
あじゃり)に師事し、わずか半年あまりで、密教の法を授け
られた(灌丁=かんちょう、と言います)とされています。

数百人(数千人?)の中国人の弟子たちを飛び越えて、日本か
らやってきた空海が、いきなり後継者となってしまったので
すから、普通じゃありません。

いまで言えば、国会議員(もしかすると、県会議員くら
い?)に初当選した人が、いきなり次の総理大臣に指名され
るようなもの。

野球で言えば、日本で大学を卒業したばかりの新人が、アメ
リカのメジャーリーグに行って、いきなりオールスターやM
VPに選ばれる、といったところでしょうか。

それだけすごいことなのですが、それだけのものを空海とい
う人が持っていたということでしょう。

でも、空海を伝承者に指名した恵果という人の眼力もすご
い。
僕は、2000年の秋に、正観さんとの中国・シルクロード
ツアーで、この青龍寺を訪れましたが、壁にちゃんと空海の
絵が彫られていましたよ。

あちらでは、いまもちゃんと空海が尊敬されているんだなと
感じました。

このようにことが運んだのは、1つには、空海の豊かな「才
能・能力」があったからでしょう。
仏教の知見だけでなく、語学に堪能で、書は三筆の一人に数
えられるほどの達人、漢籍をはじめ広く深い教養も備えてい
たわけですから、確かにそれだけでもスーパーマン級です。

さらに、空海の持つ「運」というのも、きっと、常人の域を
出ていたのでしょう。いわゆる、“そういう星の下に生まれ
た”というやつです。

でも、一番と言っていいくらい大事な要因として、空海の
「行動力」があると思います。

これだけのことを短期間で成し遂げた裏には、膨大な行動が
あったはずです。そして、行動の早さも。

それは、恵果阿闍利に師事している間だけではなく、唐に渡
る前も、唐から日本に帰ったあとにも言えること。

真言密教の伝承者となって帰国して後の空海が成し遂げたこ
とは、やはり膨大です。

高野山を開き、東寺を中心に真言密教を教え広め、多数の書
物(お経の解説書など)を著し、各地の土木工事を指導する
など、その活動範囲はとても広いものだったそうです。

四国八十八箇所の霊場をはじめ、全国各地に、空海伝説や大
師信仰が今も残っているのも、空海の行動力が形になって表
れたものと言っていいのではないでしょうか。

空海と同じように、とはなかなかいかないとしても、行動力
が道を次々に開き、たくさんのものを遺し、多くの人々に影
響(喜び)を与えた、というところは見習いたいものです。
ツメの垢のそのまたかけらくらいでも^^。

今日の日付のように、
「3、2、1、ドン!」
で、動きましょう。

軽やかに一歩目を♪

   
   
   
   
Copyright : Ryo Takashima