脳と筋肉
   
   
2008/06/02
   
   
こんばんは。

先日、バッティングセンターに行きました。

順番が回ってきて、バッターボックスに入ります。
その初球・・・

「ん!?遅い!」

前よりもボールが遅くなったように感じました。
そして、その後もボールがよく見えます。
かなりガンガン打てました。
やたら調子がいいのです。

打ち終えて、バッティングセンターのおじさん(あ、僕もお
じさんだ。失礼しました)に聞きました。

「前よりもボール、遅くしましたか?」

返ってきた答えは、「NO」。
スピードは変わっていないと言うのです。

最近、息子を連れて行くようになったので、結構このバッテ
ィングセンターには来るようになりました。
と言っても、月に2~3回ですが。

それでも、通う頻度としては十分。
前は、ほとんど行っていなかったわけですから。

そういう意味で、このところの頻度上昇で、ボールに“慣れ
てきた”という部分もあったでしょう。

でも、自分で感じるのは、「鍛えられてきたな」というこ
と。
別の言い方をすると、「技術が向上した」ということ。

ただ闇雲にバッティングセンターに通っていたわけではな
く、どういう打ち方をすればいいか、考えながら、イメージ
しながら打ったり、家でシャドースウィングをしたりしてい
たのです。

それを重ねるうちに、ボールの見方、打ち方の技術が上がっ
たのだと思います。

だから、バッティングセンターのボールが遅く見えてきたわ
けです。

この間のことを、また別の表現で言えば、「(ボールの見
方、打ち方に関する)“脳の回路”ができた」ということに
なるでしょう。

つまり、脳の回路が鍛えられてきたのです。

僕は、最近になって野球をはじめたわけではありません。
小学校の頃から野球をやっていましたし、大人になってから
も、会社の軟式野球部に入るなど、そのときどきのブランク
はありつつも、ずっと野球の感覚はありました。

なのに、ここにきて急に技術が上がったのは、たぶん、脳の
回路が急速にできたからだろうと思います。

スキルというのは、直線状に右肩上がりで上達するわけでは
なく、停滞状態が続き、あるとき急に跳ね上がるという形で
向上することが知られています。

上達は、階段状になされるのです。

僕のバッティングの場合も、長い目で見れば、小学校のとき
にグンと上達したあと、30年近くの停滞状態があり、ここ
にきて30年ぶりにポンッ!と跳ね上がったと言えるでしょ
う。

30年の蓄積の中で、少しずつ脳の回路ができてきた上に、
集中的に(ちょっとですが)考え、イメージして練習するこ
とによって、回路が一気につながった(でき上がった)とい
う感じなのではないでしょうか。

脳は、何歳になっても鍛えることができる、と言われます。
何歳になっても、脳の回路は発達させることができる、とい
うことです。

脳のことと同時に感じたのは、「筋力がついたのもプラスに
なっているかもしれない」ということ。

前にも話しましたが、この1年あまり、スクワットをはじ
め、朝の(10分間)トレーニングというのをやっていま
す。

この2月からは、ウォーキング通勤も。

それで、体力、特に筋力がアップしたということもあるな、
と思ったのです。

脳だけでは、バットは振れませんから。

そして、やはり思い出したのが、「筋肉は、死ぬまで鍛える
ことができる」という話。

脳も筋肉も、年齢に関係なく、鍛えることができるらしい。
そう、死ぬまで。

でも、年をとるにつれて、筋肉も頭も衰えていくじゃない
か、という声も聞こえてきそうです。

確かにそうだな、と僕も思ってしまう部分もあります。
でも、もしかしたら、それは、単なる思い込みかもしれませ
ん。

衰えるのは、年齢のせいではなく、「使っていないから」か
もしれない。

もちろん、細胞の分裂回数は無限ではないので、年齢ととも
に代謝が落ちるということがあるのも事実です。

しかし、大きいのは、年齢要因よりも、年をとるとともに、
脳も筋肉も使わなくなるということなのではないか。

「年だから」という思い込みが常識と手を組んで、使う(鍛
える)機会を自ら減らし、衰えを強化しているのかもしれな
い。

だとすれば、使う機会を増やせばいい。
使えば、脳も筋肉も、死ぬまで鍛えることが可能になる(か
もしれない^^)。

そんなことを感じさせられた、バッティングセンターでの体
験でした。

   
   
   
   
Copyright : Ryo Takashima