インド占星術(2)
   
   
2008/04/05
   
   
こんばんは。

昨日の続きです。

過去や現在のことも、未来のことも、高い精度でわかるとい
うインド占星術。

そのベースにあるのは、「すべては決まっている」という見
方。

そして、単にそれを言い当てるだけでなく、いわゆる“よく
ない現在”や“よくない未来”を変えるための方法も、授け
てくれる。

“よりよい未来”に変えるための方法と言ってもいいでしょ
う。

そのやり方は、人やケースによってさまざま。

でも、実際にその方法をやると、現在のよくない状況が劇的
に改善したり、よい未来を開いていけるようになるのだそう
です。

非常に興味深い。

と同時に、こんなことも感じました。

すべてが決まっているのだとしたら、(インド占星術によっ
て)その決まっている過去・現在・未来のことを聞いて、そ
れをどう受け入れればいいだろう?

すべてが決まっているのに、それを“変える方法”があると
いうのは、どういうことか?

多くの場合、こうした占星術や占いや霊視といったもので見
てもらいたいということのベースには、「人生をよりよいも
のにしたい(変えていきたい)」という思いがあるでしょ
う。

それは、ある意味当然だと思いますし、僕自身もそういう思
いを持ってもいます。

そして、変えるための方法を聞いて、実行して、本当にいい
展開になったら、すごくうれしいものです。

「(人生を、未来を)変えることができた!」と。

運命は自分でつくっていくことができる。
大筋は決まっているけど、自分の自由意志で選択したり、変
えたりすることは可能。

という見方が、たぶん多いのではないかと思います。
だから、“見てもらいたい”というところにも結びつくので
しょう。

でも、「すべてが決まっている」のだとしたら、「選択す
る、変える」ということは、可能なのか?

両者は、根本的に矛盾するものです。

要するに、「決まっている」のか「決まっていない」のか、
どちらかですから。
黒か白かのどちらかであって、グレーというのはない。

大筋で決まっていて、細部や最終的な部分は自分で変えられ
るというのは、一見グレーですが、決まっていない部分があ
るわけですから、これは白です。

よりよい未来に変える方法というのも、一見、グレーな中で
よりよい黒を選択することができるというように見えます
が、もともとは、「すべては決まっている」という黒の足場
の上に出てきているもの。

だから、変えることができたというのも、結局は、「変える
ということも決まっていた」ということになるわけです。

もちろん、変えることができない人やケースもあるわけです
が、それも、「変えることができないということが決まって
いた」ということ。

「変えることができる」という方が、夢や希望を持てる感じ
がするので、そう思いたいという気持ちはわかる(僕の中に
も、そういう気持ちはあります)のですが、こういう占い的
なもので見てもらう場合には、理屈的には、「すべては決ま
っている」というスタンス(世界観)に立っているとうこと
を、認識しておくのが大事かと思います。

じゃあ、聞いても意味がないじゃないか、って?

はい、そうです。
聞こうが聞くまいが、すべては決まっているのですから。
聞くか聞かないかも、決まっているわけですが。

とも言えます。

いえ、意味がないこともありません。
聞いたことによって、「すべては決まっている」ことを受け
入れやすくなるのであれば、それはそれで十分に意味のある
ことでしょう。

とも言えます。

要は、「受け入れる」ということ。

「すべては決まっている」か「すべては決まっていない」
か、黒か白か、どちらでもいいのですが、大事なのは、それ
を受け入れることだと思います。

その方が、気持ちよく生きることができますから。

もちろん、ただ無条件に妄信しましょうということではあり
ません。

自分がスッキリと気持ちよく生きるために、そういう情報を
活かしましょうということです。

僕は、「占ってほしい」というのはあまり強い方ではありま
せんが、メカニズムとして、「すべては決まっている」こと
をインド占星術がどう読み解くのかということについては、
興味津々になりました。

   
   
   
   
Copyright : Ryo Takashima